かかしとは何か

今回の気になるワードはかかし。あの畑を守ってるかかし。漢字で書くと案山子。案山子の存在が気になるようになったのはこちらの本を読んでからなのです。民俗学者、吉野裕子さん著「山の神」。

かかしは山の神だった

この本から知ったこと、なんと案山子は山の神だった。山の神が田んぼを守るために山から降りてきたのが案山子だという。稲が育ち収穫が終わるとまた山に帰っていく。日本各地にこの言い伝えが存在する。

日本神話にもかかしは登場していた。久延毘古(くえびこ)という神様はかかしのことであった!

大国主の国づくりの説話において登場する。『古事記』によると、大国主神の元に海の向こうから小さな神がやって来たが、名を尋ねても答えず、誰もこの神の名を知らなかった。するとヒキガエルの多邇具久が「久延毘古なら、きっと知っているだろう」と言うので、久延毘古を呼び尋ねると「その神は神産巣日神の子の少名毘古那神である」と答えた。

さらに古事記では「久延毘古とは”山田のそほど”のことである」と説明されている。「山田のそほど」とはかかしの古名であり、久延毘古はかかしを神格化したもの、すなわち田の神、農業の神、土地の神である。かかしはその形から神の依代とされ、これが山の神の信仰と結びつき、収獲祭や小正月に「かかし上げ」の祭をする地方もある。また、かかしは田の中に立って一日中世の中を見ていることから、天下のことは何でも知っているとされるようになった。

wikipedia

久延毘古は山田のそほどとも言う…そういえば山田うどんのロゴって案山子じゃん。久延毘古は他の神様が知らない神様の名前を知っていた。足は不自由だけど天下のことは何でも知っている神。つまり智慧の神でもある。前回の虚空蔵菩薩と同じだ。

こわい神様 原始の神様

案山子は世界中にいるけど怖いイメージがありませんか。バットマンダークナイトシリーズに出てくるスケアクロウが目に浮かぶ。私が最近注目しているのはこわい神様である。この本の第1章では山の神と蛇の繋がりを考察している。かかしはその中の一部。

しかも日本蛇信仰における蛇は、世界各原始蛇信仰にみられたと同様に祖先神としての蛇であって、それは従来、日本民俗学その他で定説となっている単なる「水の神」というような低次元の神ではない。私見によれば、蛇は絶対に祖霊であり、祖先神である。

山の神より

この意見激しく同意。こわい神様は原始の神様でそれは蛇という形をとって人間の前に現れる。久延毘古は足が使えない神。つまり蛇なのだと!なるほど。

終末と原始の神

最近の自然災害は原始の神様が荒ぶっている証拠。原始の神様が登場するのは終末と相場がきまっております。人間の堕落を見かねて世直しを始めるのです。アベンジャーズエンドゲームのサノスは原始の神様だろうな〜。本当は世界を愛している神。かなしき物語…。人類を消滅させたサノスが寂しそうに自然の中で生活を送っているシーンが一番印象に残ってるんだけど、今検索したらなんとそのシーンでカカシが出てきてることが判明!覚えてないよ!頭に残るものは意味があるね。

徳島で出会ったもの

去年の秋徳島へ行ったのです。徳島が実家の友人に案内してもらい、素晴らしい旅となりました。この旅の大きな目的は剣山へ行くこと。友人の車で剣山に向かう途中、カーナビの案内がおかしくなったのか、とある集落に迷い込んでしまうというトラブルが発生。山の上にある人気のない集落で、降り立ってみると澄んだ空気でとても気持ちよかった。

山の中の藁の山

その集落にはこの写真のような藁の山がところどころにあり、なんだかとても気になった。今再び「山の神」を読んで気がついた。円錐形の山を蛇と見立てるのが蛇信仰であるということ。そして植物を蛇に見立てることもあるという。

蛇象徴の植物群の中では蒲葵(びろう)が抜群に神聖視され、その蒲葵葉の代用が扇となり、蒲葵葉繊維の代用品が菅・藁であって、それからできた加工品のミノ・カサ・縄も祖霊の蛇の象徴となる。

山の神より

もしかしたらこの円錐形の藁の山も蛇に見立てているのかもしれないと思ったのです。この集落は徳島県の東祖谷という所だと思う。この藁の山について誰かしりませんかー!検索したけどわからなかった。そもそも東祖谷ってイスラエルとの繋がりがあるとかオカルト界隈では有名なんだけど詳しくは省略。

かかしの集落

で、気を取り直してこの集落から剣山に向かう途中。川沿いの道を走っていると家屋の庭や道路の傍にまるで生きている人みたいな案山子がぽつぽつと現れ始めた。こんどは案山子だらけの集落に出くわした!友人に車を止めてくれと懇願し、降り立つ。徳島出身の友人によると、この案山子はおばさまが一人でせっせと制作して設置しているらしい。かかしの里として観光名所となっている。この案山子たちには住民票があるらしいぞ。

案山子と蛇

あの集落に迷い込まなければ、かかしの里に寄ることはなかっただろう。山の神に導かれたのかもしれないなーと思った徳島の旅でした。かかしから蛇の話へ広がってしまったけど、蛇というワードはこれからの世界の最重要事項なのです。